3Cと三方よし。
経営学の教科書を開くと、環境分析の手法として3C分析というものがあります。
自社:Company、顧客:Cuntomer、競合:Competitor
の頭文字をとったもので、それぞれの現状を書きだして状況を分析しようというものです。
新入社員の時、フレームワークを好きになったはじまりがこの3Cでした。
ものごとを検討しようとすると、どうしても自分の得意なことや、都合のよいこと、など検討項目が偏りがちになります。
しかし、フレームワークを駆使すれば、必ずそのます目を何かしら考えて埋めなければいけない。
また、フレームワークでうめると、”一貫性”があるかないか?その場限りの思いつきか?まざまざとわかることができます。
MECE(=もれなく、むらなく、だぶりなく)思考ができます。興味を先鋭化してマニアックに調べ尽くし、考え抜き、紡ぎだす。という研究思考とはまた別の切り口を与えてくれて有用です。
今勉強している法律の要件と効果や、法律的な検討の手順(=法的思考)もフレームワークの一種です。
そんなときに日本にもそういうものがないかと調べ始めました。
するとありました。
近江商人の三方よし。というものです。
買い手よし。売り手よし。世間よし。
です。買い手と売り手は、3Cの顧客、自社にかさなるものがあります。
3Cは、自分の市場の中の敵をいかにやっつけるか?シェアを拡大するかという視点を超えません。
三方よしは、”世間よし。”なので、自分自身の事業が何のために存在するのか ?何のお役に立つのか?という理念がなければ成り立たない続かない。ことをまざまざと思い知らされる優れたフレームワークです。
是非、何かやるさいには、なんのために?(FOR WHAT)を大切にしてください。
自問自答。自修自得。です。
会津藩出身の医師 野口英世先生。白虎隊を経て東大総長となり、九州工大の前身の明治専門学校を作った山川健次郎先生。 その哲学を身近なところから感じてみてもいいかもしれませんね。おそらく、先義後利。というキーワードに出会うと思います。
自分がたずさわっているところは、自分だけで出来上がっているわけではありません。自分の先代がどのような哲学でいまにつながるものをつくったのかを知ることが歴史から哲学を学ぶのに近道です。
では。