フォークコインは、誰のものか? ~情報と所有権
面白い問題提起です。うーむ。書きたいことはあるが、とりあえず備忘で。
メモ。
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1806/18/news038.html
リツイートで、著作者人格権侵害を構成するとした知財高裁判決
前回の授業で、著作者人格権が実は、鍵になるという話をしましたが、
今回面白い判決がでました。詳細は、後ほど書きますが、まずは備忘
のため、リンクを張っておきます。
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/761/087761_hanrei.pdf
間接侵害 ~著作権法と特許法の条文の作りの違い 【すべては、一次情報に当たることから】
こんにちは、第一回目の授業には、多くの方に着ていただきありがとうございました。
情報関連法規は、
情報に関する法をもれなく寄せ集めて、目次機能を重視して、その時々のトピックを解説するというやり方。
と、
今回の授業のように”情報に関する正義・リーガルマインドは何か?”を著作権法などの切り口(=4つありましたよね。)で立ち向かっていくやり方の2通りがあります。
前者は、例えば自分でインターネットサービスの会社を興したいと思う際に網羅的に対処しなければいけない事項を洗い出すのにはよいのですが、2-3年たつとがらりと環境が変わり、役に立たなくなるケースもあります。(=例えば、情報は、保護する対象。という視点から、活用するにはどうするかという立法が生まれ始めてきてたりする)
そこで、本講義ではやや(=というか相当)大変ですが、後者の方式を採用しました。
今回、著作権法のカラオケ法理を扱う中で、著作権法の規定は、直接侵害はふくまれていることはわかるが、間接侵害も含んでいるか、条文上”あきらかでない”(=明確に書いているわけでもないし、含まれているように読めなくもない)ことから、間接侵害による差止めができるか問題となる。
と、お伝えしました。
でもさ、何で著作権法は明らかでないと言えるの? 他の法律はどうなっているの?
きたあなた! 鋭い! お目が高すぎます。
一番比較してわかりやすいのは、特許法の差止めの条文です。 こちらは、100条(直接侵害)、101条(間接侵害)と明確に条文が構成されています。
(参考)特許法100条、101条
ね。これと比べると、著作権法も特許法も知的財産権を構成するものなのだから、(ざっくりいうとですが・・)
間接侵害を認める”必要性”、”許容性”を検討する余地はありそうだ。という運びになるわけです。
講義の中でわかりやすく伝えるためには、”型”と”比較”が大切と伝えましたが、法律は同じカテゴリーにある(=民事法の中の民法と商法・会社法、消費者保護法。)法律の規定同士を比較すると”あれ、これ何で書いてないんかな?”とかが見えたりします。
そこを切り口に”○○だから問題となる”と提起すればいいわけですね。
今回の授業のレポートだけでなく、卒論、会社の企画書等など、世の中に散逸する情報から何が問題で、なぜ問題で、で、どうするの? を整理するために”比較”の視点はとても役立ちますよ。
おすすめの本は、
→
【意思決定のための「分析の技術」―最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法】 後 正武(著)
今のデジタル社会のありようをピタリ言い当てたビルゲイツさんの書籍は「思考スピードの経営」でした。
あれ何のお話しでしたっけ^^; ネットワーク社会の文化と法を理解するために幅広い視野をもって挑みましょう! 根源に疑問をもとう! なにより、【一次情報にあたろう!】 分析には、MECEさ。そのためには、思いつきではなく、フレームワークが有効だぞ! ということを伝えたかったのです。 それではまた次回!
官民データ活用推進基本法
官民データ活用推進基本法です。
デジタルエコノmeミーティング「官民データ活用推進基本法」による社会変革
記
- 背景
→ 中途半端に実施するとコストも手間もかかるのがデジタル。振り切ることが大切。
- 効果
- 経済活性化
- 新ビジネスの創出
- データ信託銀行
- データのカタログサイト 他
- 行政の効率化 ~本当に必要な分野への人的リソースの振り分け
- 新ビジネスの創出
- 経済活性化
例)記入した用紙をパソコンに投入し、印刷するだけの窓口→ソーシャルワーカー
- 政策議論のEBPO化 ~データのトレーサビリティ
- 手法、予算、効果測定の定量化(=さじ加減、空気、思いと経験からの脱却)
- 今後
- 市町村(=努力義務)をいかに巻き込むか?(=個人に関するデータ)
- データが人を豊かにする社会の実現
例)電子行政、健康保険、観光、金融、農業、ものづくり、インフラ、防災など
→ 是非、オープンデータとAWSなどを活用して、週末学生起業してみては?
以上
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/senmon/dai9/siryou1.pdf
PICK UP ~ソニー20年ぶり復活
ソニーといえば、ウォークマン。音楽を外で歩きながら聞く利用シーンは、
ipodなどで当たり前のように見えますが実は、日本発でした。
ウォークマンや、ミニコンポ、ビデオデッキ、などいわばバラバラの
高付加価値商品として売れていたものが、スマホに集約され、競争力
をなくしてしまいました。
また、利益の源泉が、ハードウェアなどのデバイスから、ソフトウェア
巨大プラットフォームにシフトしたことも挙げられるでしょう。
イノベーションのジレンマというか、本業消滅。です。
類似の事例としては、富士フィルムが挙げられます。昔は、写真と
言えばフィルムの存在が当たり前でした。しかし、今はデジカメですね。
フィルムがいらなくなりました。本業消滅です。
しかしながら、医療や化粧品などの分野で本業消滅を補うことに成功
しました。コダックは、フィルムの第一人者でありデジカメの原型を
作った会社ですが、フィルムにこだわるあまり復活ができませんでした。
なぜ、ソニーは復活にむけて歩みだせたのか?考えてみてください。
電機全滅の記事で影響をうける会社とそうでない会社があるのでは?
と指摘しましたが、ソニーはそこまで影響をうけない方にあたる
ようですね。パナソニックもそうですね。
筐体の中をのぞくことをわすれてはいけません。
部品の分野では、日本が強い競争力を持つ分野もあります。
3Cと三方よし。
経営学の教科書を開くと、環境分析の手法として3C分析というものがあります。
自社:Company、顧客:Cuntomer、競合:Competitor
の頭文字をとったもので、それぞれの現状を書きだして状況を分析しようというものです。
新入社員の時、フレームワークを好きになったはじまりがこの3Cでした。
ものごとを検討しようとすると、どうしても自分の得意なことや、都合のよいこと、など検討項目が偏りがちになります。
しかし、フレームワークを駆使すれば、必ずそのます目を何かしら考えて埋めなければいけない。
また、フレームワークでうめると、”一貫性”があるかないか?その場限りの思いつきか?まざまざとわかることができます。
MECE(=もれなく、むらなく、だぶりなく)思考ができます。興味を先鋭化してマニアックに調べ尽くし、考え抜き、紡ぎだす。という研究思考とはまた別の切り口を与えてくれて有用です。
今勉強している法律の要件と効果や、法律的な検討の手順(=法的思考)もフレームワークの一種です。
そんなときに日本にもそういうものがないかと調べ始めました。
するとありました。
近江商人の三方よし。というものです。
買い手よし。売り手よし。世間よし。
です。買い手と売り手は、3Cの顧客、自社にかさなるものがあります。
3Cは、自分の市場の中の敵をいかにやっつけるか?シェアを拡大するかという視点を超えません。
三方よしは、”世間よし。”なので、自分自身の事業が何のために存在するのか ?何のお役に立つのか?という理念がなければ成り立たない続かない。ことをまざまざと思い知らされる優れたフレームワークです。
是非、何かやるさいには、なんのために?(FOR WHAT)を大切にしてください。
自問自答。自修自得。です。
会津藩出身の医師 野口英世先生。白虎隊を経て東大総長となり、九州工大の前身の明治専門学校を作った山川健次郎先生。 その哲学を身近なところから感じてみてもいいかもしれませんね。おそらく、先義後利。というキーワードに出会うと思います。
自分がたずさわっているところは、自分だけで出来上がっているわけではありません。自分の先代がどのような哲学でいまにつながるものをつくったのかを知ることが歴史から哲学を学ぶのに近道です。
では。
今日のPICK UP ~電機全滅
確かに、NTT、東電の影響はあるかもしれませんが、影響を受ける企業とそうでない企業があると思います。さて、どうすればそのことを見破ることができるか?
ヒントは、業界地図と経営の成績表。財務諸表にあります。
なぜを考えるときは、マクロな視点とミクロの視点の両方をもち一次情報にあたることが大切です。